最前線からのインバウンド新常識!
“観光戦国時代で勝つ”
株式会社ノットワールド 河野有/Yu Kono

第3回 地方創生への疑問や提言

みなさんこんにちは。
もう新年から1ヶ月、2月になりましたね。
月日が経つのは本当に早いです。このままだとまたアッという間に来年になって過ぎてしまいますね。そうならないためにはどうすれば…という事で、
今回のテーマは、【企むことから始めるべし】です。
最初にこれをやれていない場合が非常に多いと思っていますし、自分たちの指針を作る上でも、すごく大事です。
では、『第一部:地方創生への疑問や提言』全3回の3回目、はじめます!

今後の予定は、

  • コンテンツの作り方や磨き方:2回
  • ガイド・接客の心得:2回
  • プロモーション:1回
  • 読者の疑問にお答え・未来の旅行を考える:3回
  • まとめ:1回

〜内容〜

[1] 計画しないと始まらない

計画をする、と聞いて何を思い浮かべますでしょうか、3カ年計画、5カ年計画、と聞くと、ハードルが上がってしまう感じもしますよね。

私の前職の社訓に、
『計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる』とあり、先輩から日々教えていただきました。目標なく動き出すのは、海図なく出港するのと同じ、即遭難です。そして、短期計画だけでは、ゴールにたどり着けません。

私達は、すごくしっかりした計画書を作り上げるべきだ、という気はありません。もちろんあるにこしたことはないですが、それを作るだけで手一杯になっていては、本末転倒。どちらかというと、やってみてそれに合わせて見直していく方が大事です。事業や自治体を考えるときに、結構ざっくりでもいいので、『自分たちがどうなっていたい』、をみんなで決めましょう。

目標を立てるにあたり、事業計画の基本で、6W2Hで考えると、ベースを作りやすいかと。Who(誰が)、Whom(誰に)、Where(どこで)、What(何を)、When(いつ)、Why(なぜ)、How(どのように)、How much(いくらで)という要素を考えていきましょう。

そして、それを振り返ることができるように、数字の目標にすることが大事です。
(たとえば、よくある話で、目標は【今年度中に、インバウンド体制を整える】、とあったとすると、体制ってなんだ?どうなったら整うんだ?など、今期が終わってから全く振り返ることができないです。)

弊社であれば、始めた当初は、ざっくり初年度に月に100人のゲストを迎えること、3年後には拠点を3つ設けて年間10,000人を達成しよう、といったようなものでした。)

そういったことを考えていくために、以下3つの視点が重要ですね。

  1. ゲストを知ること
    例:今誰がなぜ、何をみて来ていて、どう感じているのか。
  2. 地元を知ること
    例:こんなコンテンツがあって、こんな人がいる。
  3. 他のエリアを知ること
    例:他地域ではこんな事が受けている。自分たちと強みが被る。。

その3つを知ることで、
自分たちの何が、他の場所と比べて、ゲストに対して【価値になる】のか、を想定することができます。それをもって初めて、自分たちはどうなりたいか、なんと呼ばれたいのか、を考えることができます。

ちなみに、価値がある、というのは、【自分たちが提供するサービス>価格】だとゲストが感じる状況だと思っています。つまり、価格が安ければ売れる、というのは、サービスも低いと言っているようなもの。どんどんサービスを高めることで高価格につながる、という話でもあります。
(別の意味で単価が上がった後、ゲストが払えるのか、という基準で考えることも大事ですが。)

『彼を知り、己を知れば百戦殆ふからず(孫氏)』、ですね。

[2] 自分たちがいる状況によって、やることは変わってくる

ある程度計画が立ってきたなら、あとはそれを達成するための施策です。それを考える際に、以下が大事になってきます。

皆様のところには、すでに観光客は来ていますでしょうか。当たり前ですが、まだ来ていない場所と、既にたくさん来ている場所では、コミュニケーションも、かけるお金も変わってきます。

今どのような状況か考えてみましょう。たとえば、大きく以下5段階に分けてみます。

A:まだゲストは全く来ていない
B:ゲストは知っているけど、まだ来ていない。
C:ゲストは来ているが、評価は高くない。
D:ゲストが来ていて、満足している。
E:ゲストが来ていて、感動させる体制が整っている。

例えば、A-Bの状況であれば、先程の章の、どう呼ばれたいか、を組み立てるのはちょっと難しそうです。この場合は、地域の魅力とはなんだろう、価値ってなんだろう、を発見する段階です。逆に、C-Dの状況であれば、ツアーで言うと、コンテンツ作成+受け入れ人材教育の段階ですね。E以上なら、どんどん発信しつつ、口コミを蓄積していくことですね。

ここ数年、自治体のお手伝いをする中で全体の流れとして、思うことがあります。

3年前:調査
2年前:魅力発見、コンテンツ発掘プロジェクト
1年前:コンテンツ磨き上げ、ガイド育成プロジェクト

が多い気がします。

ちなみに、3年前くらいには、動画作成プロジェクト的なのも多くありました。個人的には、動画作成プロジェクトに関しては、Dの段階まで行っていたのならまだしも、その前の段階だった場合には、もったいないと思っております。Cの状態で発信すると、負の口コミが醸成されてしまいます。(ビデオは残るので、これから体制を整えればいいのですが)

しっかり企んでいなかったからこそ、ちょっと無駄があったのではないでしょうか。

[3] 事件は現場でおきているのだ

昔のテレビドラマで有名になりましたが、『事件は会議室ではない、現場で起きている!!!』のです。

日本の観光を変えていきたいという者として、【現場感】、を失わずにいたいものです。例えば、現場感、を理解してない人が提案し、判断する人もそうだった場合、どうなるでしょうか。たぶんこうだろうな~という事だけで走ると、ただのファンタジー企画(夢物語)になってしまいますよね。

現場でのフィードバックを受けて改善できるくらいのズレならまだしも、ハードを作っちゃったら全然違った、となると目も当てられません。ちょっと視点が別の話ですが、現在アクセシブルツーリズムの研究をしています。

たとえば、障害者でない方がサービス設計し、想定する障害者の方でテストし、そのまま作ると、実はものすごく使えないものが出来上がった、という話が結構あります。とあるニッチな人にだけは使えるけど、汎用性がない、というような。使えるけど、使う側の人が使いたがらない施設、とか。この辺については、追って第4部:未来の旅行を考える(9-11回目あたり)でシェアさせていただきます。

最後に宣伝になってしまいますが、
私達は、事業を回したり、マネジメントしつつ動かしていく、全体感と、日々ゲストと接し、満足感を追求するという現場感、をあわせ、全てに取り組みたいと日々思っております。もちろん、ゲスト、場所、観光業への愛を持って!
何かお困りの点があれば、いつでもお声がけくださいね。

今回は以上です。
次回は「コンテンツの作り方や磨き方」についてです。お楽しみに!

以上

ご意見やご感想があれば何なりと連絡をください。必ずご返答差し上げます! →info@knotworld.jp

・執筆者:河野 有、ノットワールドについてはこちら